抗がん剤併用時の細胞毒性評価

抗がん剤併用時の細胞毒性評価

抗がん剤併用時の細胞毒性評価

アプリケーション

CASYを用いた新規ポリケモセラピー療法の化学感受性アッセイ

はじめに

CASYは、正確な細胞計数のほか、細胞の生存率や細胞毒性測定にも広く利用されています。その利点は、細胞をわずか数秒で、シンプルかつラベルフリーで測定できることと、優れた精度での測定と統計学的な関連性のあるデータです。
最近の研究では、化学療法における抗がん剤の組み合わせの細胞毒性を評価するためにCASYが採用されました。その目的は、より広い治療域を持つ新しいポリケモセラピー療法を設計することです。

アプリケーション

Weinreich et al.による最近の研究(1)では、胃がんに対する標準的な3剤併用療法(ECF)と新しい2剤併用(D-D)ポリケモセラピーで治療した胃腺がん細胞株と非悪性腫瘍細胞株について検討されました。薬剤の組み合わせによる効果は、CASYを用いた成長阻害アッセイで評価しました。

希釈した細胞懸濁液400μLを3回測定しました。薬剤の細胞毒性効果は、実験開始時の生細胞数と、様々な組み合わせの薬剤を添加し、5、10、14日間インキュベートした後の細胞数の割合として算出しました。
CASYの評価設定は生細胞のみを含み、死細胞を除外するようにしました。

結果(新規薬剤の組み合わせ効果の評価)

CASY解析により、複合薬剤の種類と量に対する細胞株の特異的な化学感受性をモニタリングすることが可能となりました。
新規二剤併用薬剤(D-D、標準的なECF併用療法の5-FUの代替)は、悪性胃腺癌細胞株に対して非悪性細胞株よりも有効であることが示されました。

結論

CASYでの細胞計数および細胞毒性試験により、本新規EC D-D抗がん剤療法は、胃腺がんに対する標準的な3剤併用療法に代わる有望な方法であることが実証されました。
CASYでの解析により、様々な薬剤の組み合わせに対する胃癌細胞株と非癌細胞株の感受性が異なることが明らかになり、薬剤混合物の抗がん作用を評価することが可能となりました。

 

ユーザーの声

Dr. J. Weinreich, Experimentelle Onkologie, Universitätsklinikum Tübingen, Germany

「CASYを用いた細胞毒性測定により、抗がん剤療法とそれに対するがん細胞株の化学感受性を迅速、簡便、確実に評価することが可能になりました。
CASYの大きな利点は、細胞株ごとに特化したシンプルな測定条件により、破片や死細胞をマスキングし、生細胞およびその凝集体のみを測定できる点です。細胞の状態を完全に記録しているため、死細胞やデブリのデータもいつでも確認できます。」

測定結果

図1.MKN45 の細胞数測定結果。

実験開始時(0日目)に測定。

生存率:95.6% 生細胞数:2.7 X 10^6 cells/mL

LML:生細胞/mL

VIA:生存率

AGG:細胞凝集

CL. CR:生細胞の評価レンジ

NL, NR:死細胞の評価レンジ

図2. MKN45 細胞数測定結果。

PBSを添加し培養開始後7日目に測定したコントロール区。

生存率:90.3% 生細胞数:7.6 x 10^6 cells/mL

図3. MKN45 細胞数測定結果。

0.86 μmol/L D-Dを添加し培養開始後7日目に測定。

生存率:92.4% 生細胞数:9.5 x 10^5 cells/mL

図4.EC D-D 添加後のMKN-45 細胞増殖グラフ。
赤: E= 0,37; C=0,45; D-D=0,41 µmol/L
ピンク: E= 0,15; C=0,18; D-D=0,16 µmol/L
青: E= 0,075; C=0,09; D-D=0,082 µmol/L
黄色:PBS添加のコントロール

引用情報

  1. Weinreich J, Archid R, Bajaeifer K, Hack A, Königsrainer A, Schott TC.
    Growth and Chemosensitivity of Gastric Adenocarcinoma and Non-Malignant Cell Lines in
    Response to Novel Anti-Cancer Drug Combinations. Chemotherapy. 2014; 60(5-6):346-352.
    DOI: 10.1159/000438943. Epub 2015 Aug 29.

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