ECIS®電極付きウェルプレート
ECIS用細胞培養容器
- 滅菌済みのディスポーザブル電極付きウェルプレート
- 金フィルム電極を線状に配置
- ウェルプレート上部はポリスチレン製
- ウェルプレートに播種した細胞は通常の倒立顕微鏡下で観察が可能
- インキュベーター内のウェル電極ステーションに電極付きウェルプレートを接続して使用
製品説明
ECIS®電極付きウェルプレートは、絶縁フィルムで区切られた金薄膜電極を含む滅菌済みのディスポーザブル電極アレイで構成されています。ウェルの蓋はポリスチレン製です。電極は、標準的な倒立顕微鏡での細胞観察が可能な程度に薄くなっています。ECISステーションに設置し、インキュベーター内で測定します。
96ウェルプレート
品番 | ウェルごとの電極数 | 電極面積(mm2) | 測定可能最大細胞数 | 液量(µL) |
96W1E+PET-6 | 2 | 0.256 | 100~200 | 300 |
96W10idf-PET-6 | idf | 2.09 | 2,000~4,000 | 300 |
96W20idf-PET-6 | idf | 3.985 | 4,000~8,000 | 300 |
標準8ウェルプレート
品番 | ウェルごとの電極数 | 電極面積(mm2) | 測定可能最大細胞数 | 液量(µL) |
8W1E-PET/PC-6 | 1 | 0.049 | 50~100 | 600 |
8W10E-PET/PC-6 | 10 | 0.49 | 500~1,000 | 600 |
8W10E+PET/PC-6 | 40 | 1.96 | 2,000~4,000 | 600 |
8W20idf-PET/PC-6 | idf | 3.985 | 4,000~8,000 | 600 |
特殊電極
品番 | ウェルごとの電極数 | 電極面積(mm2) | 測定可能最大細胞数 | 液量(µL) |
8W2x1E-PET/PC-6 | 2×1 | 2 x 0.049 | 50~100 | 600 |
8W1CXE-PET/PC-6 | 1 | 00.49 | 50~100 | 600 |
8W2LE-PET/PC-6 | 2 | 0.20 | 2,00~400 | 600 |
2W4x10E-PC-6 | 4×10 | 4 x 0.49 | 2,000~4,000 | 600 |
電極の形状が細胞挙動の測定に与える影響
小型電極
小型電極(1E、10E、10E+タイプの電極)とウェル内のその配置により、すべての電流が細胞モノレイヤーを通過します。これにより、ECISソフトウェアでデータを解析し、バリア機能、細胞膜容量、および細胞基底膜と電極との間隔を決定することができます。
電極の総表面積を小さく保つことで、比較的低い交流電流で、細胞遊走実験における細胞のエレクトロポレーションや細胞侵襲実験に必要な、大きな電界を発生させることができます。小型電極は個々の細胞や小さな細胞集団(100個以下)の、相関のないナノスケールの形態変化をモニターすることができ、大型電極や複数電極は、多くの細胞(1,000個以上)の平均化した形態反応を測定します。
大型電極
細胞増殖のような実験ではウェル内の細胞密度にばらつきが生じるため、電極の間隔を開けて配置する必要があります。大型電極(CP電極)または小型電極の大きな集合体(10E+電極)は、サンプリングサイズを増加させ、ばらつきを少なくします。
特殊電極
96ウェルプレート
96W1E+PET
標準的なサイズの96ウェルプレートの各ウェル底面(材質:透明PET)に350 μm径の円形電極が2個配置されています。100~200個の細胞を測定するのに適しています。サイズの小さい電極に高い電流が流れることで細胞に障害を生じさせることができるため、他の1E電極と同様に、創傷治癒(Wound Healing)研究に主として用いられます。少数の細胞のみを小さい電極でモニタリングするため、細胞挙動(マイクロモーション)によるインピーダンス値のランダムな変動が測定できます。
96W10idf-PET
各ウェルに指状の電極が配置されています。電極面積は 2.09mm2 で、最大2,000~4,000個の細胞を測定できます。
96W20idf-PET
各ウェルに指状の電極が配置されています。電極面積は 3.985mm2 で、最大4,000~8,000個の細胞を測定できます。
8ウェルプレート
8W1E-PET 及び 8W1E-PC
各ウェルに直径250μmの円形電極が1つ配置されています。基盤部分面積は0.8 cm2 で、最大容量は600 µLです。コンフルエントな細胞レイヤーの場合、平均的に50~100個程度の細胞を測定できます。1個の細胞を観察することも可能です。
8W10E-PET 及び 8W10E-PC
各ウェルに直径250 µmの電極が10個、並列に配置されています。基盤部分面積は0.8 cm2 で、最大容量は600 µLです。コンフルエントな細胞レイヤーの場合、平均的に500~1,000個程度の細胞を測定できます。
- 細胞の接着と伸展
- 細胞増殖
- 細胞分化
- バリア機能
- シグナル伝達
- 細胞侵襲
- 細胞毒性
8W10E+PET 及び 8W10E+PC
各ウェルに直径250 μmの円形電極が20個が2セット、計40個指状に配置されています。基盤部分面積は0.8 cm2 で、最大容量は600 µLです。コンフルエントな細胞レイヤーの場合、平均的に2,000~4,000個程度の細胞を測定できます。
10E+電極は、数が多くウェル底面全体に広がっている細胞を測定できるよう設計されています。比較的多くの細胞を測定することにより、マイクロモーションに起因するインピーダンス値の変動が滑らかになり、また実験条件による不明瞭で微妙なインピーダンス値の変動が無くなります。
- T細胞の接着と伸展
- 細胞増殖
- 細胞分化
- 細胞外マトリクス間のタンパク相互作用
- バリア機能
- シグナル伝達
- 細胞侵襲
- 細胞毒性
8W20idf-PET
各ウェルの電極部合計面積は3.985mm2 で、指状に配置されています。基盤部分面積は0.8 cm2 で、最大容量は600 µLです。コンフルエントな細胞レイヤーの場合、平均的に4,000~8,000個程度の細胞を測定できます。
8W20idf-PET電極は、数が多くウェル底面全体に広がっている細胞を測定できるよう設計されています。比較的多くの細胞を測定することにより、マイクロモーションに起因するインピーダンス値の変動が滑らかになり、また実験条件による不明瞭で微妙なインピーダンス値の変動が無くなります。
- 細胞の接着と伸展
- 細胞増殖
- 細胞毒性
特殊ウェルプレート
8W2x1E-PET 及び 8W2x1E-PC
各ウェルに直径 250 µmの電極が2個、独立して配置されています。同一ウェルの測定を二重に行う際や、創傷治癒・エレクトロポレーション実験を片方の電極で行い、もう片方の電極をコントロールとして同時に測定する際などに便利です。
ウェル電極ステーションに接続した側の4つのウェルを測定します。残りの4ウェルを測定する際は電極を取り外し、電極を180℃反転させて接続します。
- バリア機能
- シグナル伝達
- 細胞侵襲
- in situ エレクトロポレーションとモニタリング
- 細胞遊走/創傷治癒
- ECIS測定実験と顕微鏡観察の併用
8W1CXE-PET 及び 8W1CXE-PC
電極に播種した細胞に濃度勾配のある薬剤を添加し、その反応をモニタリングするために使用します。この電極はHadjout, N. et al. (2001) Biotechniques 31 (5) 1130において、ケモタキシス測定のために初めて使用されました。電極は2個の丸形マークの間に、線状に配置されており、250 µm径の円形電極と同じ面積です。
基盤部分面積は0.8 cm2 で、最大容量は600 µLです。コンフルエントな細胞レイヤーの場合、平均的に50~100個程度の細胞を測定できます。
- 細胞ケモタキシス
8W2LE-PET 及び 8W2LE-PC
各ウェルに667µm x 150µmの直線型電極が配置されています。測定値は250 µm径の円形電極と同じです。基盤部分面積は0.8 cm2 で、最大容量は600 µLです。コンフルエントな細胞レイヤーの場合、平均的に200~400個程度の細胞を測定できますが、1細胞であっても測定可能です。
- 細胞遊走/創傷治癒
- ECIS測定実験と顕微鏡観察の併用
8Wu1E+PET 及び 8Wu1E+PC
各ウェルに250 µm径の円形電極が4個配置されており、200~400個の細胞を測定します。電極がウェルの中心に配置されているため、クローニングシリンダーを電極の周囲に設置しマイクロウェル環境を作り出すことができます。クローニングシリンダーの外側を溶液で満たすことによりマイクロウェル内部からの蒸発を減少させることが可能です。
- バリア機能
- シグナル伝達
- 細胞侵襲
- in situ エレクトロポレーションとモニタリング
- 細胞遊走/創傷治癒
- ECIS測定実験と顕微鏡観察の併用
2W4x10E-PC
直径25 mmのウェルごとに、10個1組の250 µm径円形電極が4組配置されており、2,000~4,000個の細胞を測定します。加えてこの電極は、同一ウェル内で測定を繰り返したり、1組の電極で創傷やエレクトロポレーションを行い、同一ウェルの残りの電極をコントロールとして残しておいたりする際に便利です。
- 細胞接着と伸展
- 細胞増殖
- 細胞分化
- バリア機能
- シグナル伝達
- 細胞侵襲
- 細胞毒性
- ECIS測定実験と顕微鏡観察の併用