卵管内の受精卵へのエレクトロポレーションによるゲノム編集(i-GONAD法)

卵管内の受精卵へのエレクトロポレーションによるゲノム編集(i-GONAD法)

アプリケーション

rGONAD法によるゲノム編集ラットの作製

rGONAD法におけるエレクトロポレーションの条件の最適化

  1. GONAD法におけるエレクトロポレーション効率評価の実験手順
  2. 実体顕微鏡 SZX7(オリンパス社)とスーパーエレクトロポレーター NEPA21(ネッパジーン社)
  3. マイクロピペットを用いて、テトラメチルローダミン標識デキストランを卵管采付近の卵管壁を通して卵管内腔に注入
  4. インジェクション後、卵管領域をPBSで浸した適度な大きさに切ったキムワイプで覆いCUY652P2.5X4(Sピンセットお椀白金電極 2.5mm×4mm、ネッパジーン社)を使用してエレクトロポレーションを実施 Ova:卵巣、Ovi:卵管、Ute:子宮
  5. エレクトロポレーションのパルス波形
  6. NEPA21の設定電気条件
    • Poring Pulse 電圧:40V、パルス幅:5msec、パルス間隔:50msec、回数:3回、減衰率:10%、極性:+/-(切替あり)
    • Transfer Pulse 電圧:10V、パルス幅:50msec、パルス間隔:50msec、回数:6回、減衰率:40%、極性:+/-(切替あり)
  1. h. テトラメチルローダミン標識デキストランの蛍光分析 スケールバー:50µm
  2. ラットWKYにおけるエレクトロポレーション効率の蛍光分析グラフ
  3. ラットDAにおけるエレクトロポレーション効率の蛍光分析グラフ
  4. ラットDA×WKYにおけるエレクトロポレーション効率の蛍光分析グラフ

rGONAD法によるTry遺伝子ノックアウト(KO)ラットの作製

  1. KOラットにおけるアレル特異的ゲノム編集。
    • ダークアグーチ(DA)系統のラットと交配させた妊娠0.75日のアルビノ(WKY)ラットでrGONAD法を実施した。
    • 受精卵は(WKY×DA)F1ハイブリット。Tyr遺伝子座における標的の配列及びPAM配列。
  2. 編集中のラットには、アルビノの毛色を持つものもいた。
  3. 野生型F1(上段:WT)または編集型(下段:インデル)、ラットのダイレクトシーケンスの解析結果。赤矢印は、インデル変異。
  4. 仔の配列解析では、赤で示すようにTyr遺伝子座に様々なインデル変異が認められた。
  5. WKY雌×DA雄におけるTyr遺伝子のゲノム編集効率の分析。
  6. DA雌×WKY雄におけるTyr遺伝子のゲノム編集効率の分析。

ノックイン(KI)法を用いたアルビノWKYラットにおける毛色変異の修復

  1. 毛色変異の修復のスキーム
    • WKY雄ラットと交配させた妊娠0.75日目のWKY雌ラットにrGONAD法を実施。
    • Tyr遺伝子座における標的配列、PAM配列、およびssODNの図。
  2. 非アグーチで頭巾斑型のアルビノのKIラット

F1(WKY x DA)ラットのTyrを介した変異

 

Kobayashi et al., BMC Biotechnology (2018)より一部引用。
データ提供:重井医学研究所 分子遺伝部門 松山誠先生

文献

エレクトロポレーション

ドラッグデリバリー・遺伝子導入

電気式細胞融合

蛍光組織染色・in situ HCR

細胞分離

1細胞回収・マイクロダイセクション

細胞凍結

細胞・微生物培養 (解析/計数/伸展/灌流)

In Vivo イメージング・モニタリング

卵振動培養