電気式細胞融合による四倍体胚の作出
アプリケーション
核移植によるメラノーマゲノムのリプログラミング
除核卵母細胞への核移植のために、種類の異なる腫瘍細胞をドナーとして使用した。 ES細胞を作るために、得られた胚盤胞を培地へ移植した。 ES細胞の発癌と分化の可能性をSCIDマウスに奇形腫を生じさせin vitroで評価し(1)、キメラマウスと完全にES細胞に由来するマウスを作るために、細胞を2倍体(2)・4倍体(3)の胚盤胞へ注入してin vivoで評価した。
a) 核移植による肺癌細胞由来の胚盤胞のハッチングで、卵割腔・栄養外胚葉層・内細胞塊が見られる。
b, c) R545-1ES細胞から作られた奇形腫部のH&E染色により、成熟神経細胞・間葉細胞・扁平上皮細胞への分化が見られ(b)、円柱上皮細胞・軟骨細胞・含脂肪細胞の分化が見られる(c)。
d-f) GFPラベルしたES細胞の新生キメラマウスへの寄与。 上段は、キメラマウスの頭(d)・心臓(e)・腸(f)のGFP像。 下段は、位相差顕微鏡下での同じ像。
g) Rag2/R545-1 ES細胞キメラの末梢血FACS分析で、FITC-IgM/PE-B220抗体を使ったB細胞とFITC-CD4/PE-CD8抗体を使ったT細胞の存在が示されている。
h) R545-1細胞の皮膚への寄与によりメラニン細胞への分化が示されている。 矢印はキメラマウスのの目と首の腫瘍の自然発生を示している。
i) 4倍体補完法で完全にES細胞から作られた胚が、明らかな尾芽と肢芽・閉鎖した神経管・鼓動を打つ心臓を伴ってE9.5へ成長している。
a) メラノーマドナーマウス(上段)と核移植キメラマウス(下段)の腫瘍発生潜伏期間の比較。 ドキシサイクリン再投与後、核移植キメラの腫瘍発生潜伏期間がドナーマウスと似通っていることに注目。(再発性腫瘍)
b-d) R545-1核移植キメラに形成した腫瘍の代表的な写真と免疫組織染色。 矢印は腫瘍の成長部分を示している。 H&E染色とメラニン特異のTRP-1抗体・筋肉特異のデスミン抗体MPNSTを検出するGFAP抗体・S-100抗体による免疫組織染色により、メラノーマ(b)・横紋筋肉腫(c)・悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST:d)が確認された。
Massachusetts Institute of Technology, Whitehead Institute for Biomedical Research and Department of Biology, Konrad Hochedlinger先生, Robert Blelloch先生
Genes & Development, Volume 18, Issue 15, Pages 1875-1885, 1 August 2004 参考
文献
エレクトロポレーション
■ 培養細胞
- 初代培養細胞
- iPS細胞・ES細胞・幹細胞
- オルガノイド
- 株化細胞
- 培養細胞(NEPA Porator)
- 付着状態の細胞
■ In Vivo マウス・ラット
- 受精卵(TAKE法)
- 受精卵(i-GONAD/r-GONAD法)
- In Utero胎児
- Ex Utero培養胚
- 脳・脳切片・培養脳組織
- 網膜・角膜・脊髄・坐骨神経
- 肺・脾臓・肝臓・腎臓・胃・腸
- 膵臓・ランゲルハンス島
- 精巣・卵巣・前立腺・生殖腺・子宮
- 筋肉・皮膚・関節・軟骨・腫瘍・その他
■ In Vivo その他の動物
- ウシ・ブタ・その他の動物の受精卵
- ハムスターi-GONAD法
- サル皮膚
- ニワトリ(In Ovo・その他)
- ゼブラフィッシュ・その他の魚
- 昆虫・その他
■ 植物細胞・藻類
- 植物細胞
- 藻類
■ エクソソーム
- エクソソーム
■ バクテリア・酵母・菌類
- 大腸菌・バクテリア(細菌)
- 酵母・菌類
- 大腸菌・バクテリア・酵母・菌類(NEPA Porator)
ドラッグデリバリー・遺伝子導入
■ ナノ粒子作製
- 概要
- 脂質ナノ粒子(LNPs)
- 脂質ナノ粒子 (LNPs) のスケールアップ
- リポソーム
- ポリマーナノ粒子
- T細胞への遺伝子導入
- 造血幹細胞への遺伝子導入
■ 超音波(ソノポレーション・FUS)
- 遺伝子導入の概要
- 脳
- 肝臓・皮膚・その他
- 心臓
- 培養細胞
- 肺
- 筋肉
■ ジェットインジェクション
- マウス・ラットの皮膚
■ パーティクルデリバリー
- 植物
- 動物
■ マイクロインジェクション
- 植物細胞
電気式細胞融合
■ ハイブリドーマ作製
- モノクローナル抗体産生など
■ 卵子活性化
- 顕微授精(ICSI)の前・後の電気刺激など
■ 体細胞核移植
- クローン動物の作製
■ 四倍体胚の作出
- テトラプロイドキメラの作製など
■ その他
- リポソーム・プロトプラスト・酵母など
蛍光組織染色・in situ HCR
■ 蛍光組織染色
- 蛍光組織染色
■ in situ HCR
- Hybridization Chain Reaction
細胞分離
■ 幹細胞分取
- 幹細胞の分取・回収
- VIVANT-CELL®-Pot
1細胞回収・マイクロダイセクション
細胞凍結
細胞・微生物培養 (解析/計数/伸展/灌流)
■ 微生物ライブイメージング・解析
- 薬剤感受性試験
- 食品微生物学
■ リアルタイム細胞解析
- 細胞増殖
- 細胞遊走・創傷治癒
- 細胞毒性
- 細胞バリア機能
- 細胞変性(ウイルス学)
■ 細胞計数分析
- 株化細胞
- 幹細胞
- 初代培養細胞
- バクテリア
- 酵母
- 藻類・原虫
- 血液関連細胞
- その他
- 実験例:細胞毒性評価
- 実験例:藻類摂食率測定
■ 細胞伸展培養
- メカノトランスダクション
- 遺伝子発現
- 細胞接着
- 伸展活性化チャネル
- ナノマテリアル
■ 細胞灌流培養
- 加圧培養
- 薬剤応答
- 細胞分化・長期
- 蛍光観察
In vivo 超音波イメージング
卵振動培養
■ 卵子・胚盤胞
- 単為発生卵子および体細胞核移植胚 に由来する胚盤胞の効率的生産